社内報 わかくさ No.62
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社 長古畑 勝茂新型コロナウイルス     感染症に揺れた一年 早いものでこの挨拶文を考えている時点で今年も二ヶ月を切りました。 会社は九月から大きな節目となる七十期に入りました。会社方針としての大見出しは「節目となる七十期、大きく変化する環境に迅速且つ的確な行動で、お取引先様からの評価を頂ける存在感ある会社を目指す」としました。これを受けて各部署ごとの方針が作成されました。全社一丸となって目標に一つ一つ地道に取り組み実行して成果を上げて、方針の様にしっかりお取引先の皆様から高い評価を頂ける努力をして参りたいと思っています。 会社設立から六十九年が過ぎ、これから七十年目に向かうわけですが、それが出来るという事は間違いなくお取引先の皆様とのお付合い、そしてOBと現在の社員の努力があればこそと感謝の気持で一杯であります。感染症による経済危機 私も二十五年前に先代から社長を引き継いでから、幾度か厳しい経済環境の試練を経験してきました。その原因はバブル崩壊不況、世界金融危機、震災等でした。 今年はウイルスという新しい原因の困難の一年であり、いまだに収束が見えていません。WHOから「パンデミック宣言」がありました。それは小説か映画の世界の話かと今までは思っていましたが、まさに現実の事となりました。二十世紀最悪のパンデミックとされたスペイン風邪(1918年〜1920年)から百年目の本年で再びパンデミックが起きてしまいました。 感染拡大の初期には先進国で防止の為に軒並みロックダウン(都市封鎖)を行い、世界は経済活動がほぼ停止状態となり、あらゆる経済指標は戦後最低、失業率は大恐慌以来最高となりました。感染スピードの速さと世界全体を覆いつくした感染規模は史上最大となってしまいました。そして人と人との接触が感染を拡大させることから各国は国家間の往来を禁止や規制して、人の移動に関しては鎖国状態となりました。 日本でもようやく最近年間三千万人を超えて東京オリンピック・パラリンピックを契機に四千万人の期待のインバウンドは消えてしまいました。ただアジアの人達のコロナ後の旅行先で一番行きたい国は日本とのデータもあり、期待したいところであります。人の動き、移動、行動こそが経済の動きであると実感しました。 日本でも色々な業界が影響を受けましたが、特に人の移動に関わる業種として旅行・宿泊・鉄道・航空や家に居る事による飲食や小売り関連が特に打撃を受けました。コロナ危機が本格化した四〜六月は主要国経済が約一割縮小し(リーマンショック時の約3.5倍)、日本と欧米もリーマンショックを上回る過去最悪のマイナス成長におちいりました。正しく恐れる事が大切 当初は未知のウイルスに対する恐怖や不安で心配しましたが、現在は色々な事がわかるようになってきました。正しく恐れる事が大切になりました。疫病の毒性そのものは、致死率が四〜五割と高かったペストやコレラと比較して弱い事や、中には無症状で知らないうちに感染していつのまにか治っている人もいる事、また重症者や死亡者が高齢者や基礎疾患のある人に偏っている事です。それらの知見による対症療法も進展し、重症化死亡率は大分低下してきました。 同じ仲間のインフルエンザは感染してすぐに発症して症状が表れてから人に感染させるのに対して、潜伏期間が最長二週間でしかも無症状や軽症者が多く、また症状が現れる二〜三日前から感染させるという面倒な性格を持っている様です。マスク・手指洗浄・三密の回避と同じ予防社長挨拶1

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