社内報 わかくさ No.62
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対策で、今年は従来のインフルエンザが激減しているのに、新型コロナウイルスは収束出来ないのはその感染力が強いという事なのでしょう。「緊急事態宣言」が発令されて 日本においても二月には安倍総理から「全国一律休校」の要請があり、学校の授業がリモートになる等大きく変化しました。人と人との接触を七〜八割削減させる事を目標に政府や自治体から、移動自粛やステイホームを目的に初めて特措法に基づく「緊急事態宣言」が発令されました。この事により日常生活や働き方が大きく変化して「ニューノーマル」という言葉も生まれました。会社に出来るだけ出社しない「テレワーク(在宅勤務)」という形の働き方が要請され、可能な限り実行しました。 予防としてはマスク・手指消毒・三密(密閉、密集、密接)状態の回避が必要となりました。従って三密となりえる行事・イベント・キャンペーン・接待・総会・懇親会がことごとく中止されてしまいました。その事も大きく経済活動を制限し、消費の落ち込みを招きました。そしてその事に関わる商売は苦境に立たされました。それに対して政府は様々な給付金で国民や会社を支援する対策を打ち出しました。「その時どう動く」 いずれにしても感染状況は国によってそれぞれ大きく異なります。世界一の感染者数の米国と、中国に近いのに見事に抑え込んだ台湾との差は何なのでしょうか。台湾はいち早くSARS(重症急性呼吸器症候群)の経験を活かし、中国からの入国を制限し、ITを駆使して感染状況を把握してしっかり対応しました。 一方米国は大統領が危険なウイルスである事を知りながら「夏になれば魔法の様に消えてなくなる」等の発言をして、経済優先する事で軽視し対策を怠り、結果として感染拡大につながりました。しかも本人も感染してしまいました。両国の差は何かと考えますとその初動にあると思います。しっかり事実を認識して的確に素早く行動する。まさに「その時どう動く」かであります。 中国から感染拡大した新型コロナウイルスですが、感染が広がった武漢を徹底的に封鎖して感染を封じ込めました。しかしながら、昨年十二月に一人の医師が原因不明ウイルスを伝えていましたが、何かそこに国の思惑が働いていたのかもしれませんが、デマを流したとして警察当局になんと処分されていました。その時点で国がしっかり調査認識して対応していれば、こんなに世界中に蔓延する事はなかったと思います。何か問題が発生した時、事実を把握して素早く対応する事がいかに大切であるかよくわかります。 十一月九日の時点で欧米は感染が再拡大していますし、日本も感染者数は欧米とは桁が違いますが増加傾向にあります。世界の感染者は五千万人を超えました。早く安全で有効なワクチンが開発されて出来るだけ早く収束、更に終息される事を願うばかりです。それまでは「Withコロナ」で対策をしっかりして、経済との両立を図っていく事が必要なのでしょう。 感染しない・させない為に当社におきましても「新型コロナウイルス感染症対策の実施について」を作成し、出来る限り万全の体制をとっています。どの商売もお客様に来て頂くことで成り立つ コロナ禍に関連した話ですが、本社の二軒隣のビルに中華料理店があり、従来は日本のお客さんが来ていました。去年の初め頃からツアー会社と提携したのか昼頃になるとバス二〜三台で中国の人が沢山来店し、食事の前後は路上にあふれていました。従っていつも満席の看板が出て、中国の観光客専門のお店になっていました。それが三月頃から海外観光客の規制がかかり、入国出来ずお客の中国の人は消滅してしまいました。その後、店頭でお弁当を売ったりしていましたが、万策尽きたのか九月に閉店してしまいました。 当り前に来ていたお客さんがある日突然に来なくなってしまう。どの商売もまさにお客様に来て頂くことで成り立っているし、商売の原点だと痛感する出来事でした。客足が遠のき居酒屋大手全体の一割計約四百二十店が閉店になる様です。「七転び八起き」 話は変わりますが、歴代最長政権となった安倍前総理が健康上の理由で任期一年を残して突然退任されました。菅官房長官が総理として後を引き継ぎ、新たな政策を打ち出しています。コロナ禍の中、国内外共に難しい問題が山積していますが、その手腕に期待したいと思います。 米国は大統領選の結果は確定しましたが、まだもめている状況で最終結果はわかりません。いずれにしても米国の大統領は世界のリーダーでもあるので、それにふさわしい人が就任する事を期待しています。 先日政界を引退されたウルグアイの「世界一貧しい大統領」と言われているムヒカ氏の言葉の中に「人生の成功とは勝つことではなく、転ぶ度に立ち上がり、また進むことだ」があります。日本の「七転び八起き」です。仮に失敗しても、うまくいかなくても、どんな状況に遭遇してもあきらめずにしっかりこの激動で困難な時代を進んで行きたいと思っています。 この誌面を通じて社員同士のコミュニケーションを図り、皆様方に少しでもこの一年間の当社の様子を知って頂ければ幸いです。発刊にあたりましては今回も編集委員の皆様ご苦労様でした。 皆様方のご健勝をお祈りいたしましてご挨拶とします。A Message From President2

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